産業医による健康相談の様子

癌検診に力を入れる


著者: 竹洞 陽一郎

健康経営への取り組みと「銀の認定」

現在、Spelldataでは、幸福の源泉となる従業員の「健康」について、協会けんぽ東京支部が実施する「健康企業宣言」に取り組み、「銀の認定」を取得すべく整備を進めています。
IT業界はデスクワークが中心であり、運動不足や目の疲労、ストレス等の健康リスクと隣り合わせの環境です。
良い仕事は心身の健康から生まれるという考えの基、会社として従業員の健康維持を積極的にサポートする体制を整えています。

その一環として、50人未満の企業でも導入できる健康支援サービスを提供するヘルスデザイン社と契約してから、早いもので3ヶ月が過ぎました。
専門家によるアドバイスやサポートを受けられる環境を用意する事で、従業員が安心して働ける土台を作っています。
これに加えて、Spelldataでは、癌検診の会社負担を行い、早期発見・早期治療にも力を入れています。

厚生労働省が推奨する5つの癌検診

厚生労働省が指針で、科学的に有効性が証明されており、特に受診を勧めている「5つの癌」があります。
日本人の死亡原因の上位を占めるこれらの疾患に対し、Spelldataでは正しい知識と検診の機会を提供したいと考えています。

胃癌
ピロリ菌感染等が主な原因とされ、バリウム検査や内視鏡検査で発見が可能です。
肺癌
喫煙との関連が深いですが、非喫煙者も発症する為、定期的なX線検査が重要です。
乳癌
日本人女性の9人に1人が罹患すると言われており、早期発見による生存率が高い癌です。
大腸癌
食生活の欧米化に伴い増加傾向に有り、便潜血検査でスクリーニングを行います。
子宮癌(子宮頸癌)
20代から30代の若い世代での発症が増えており、定期的な検診が推奨されます。

上記の5つの癌の内、2つは女性特有の癌です。
これは、女性の方が男性より、癌の心配をすべき部位が多いという事を示しています。
女性の採用を積極的に推し進めているSpelldataとしては、乳癌や子宮癌等の検診を充実させて早期発見をサポートする事が、企業の責務であると考えています。

30代からの検診サポートと会社負担

特に、乳癌については、協会けんぽで検診費用が補助されるのは40歳以上です。
しかし、医療の現場では30代からの検診が推奨されており、公的な補助と医学的な必要性の間にギャップが存在します。
そこで、Spelldataでは30歳以上の従業員について、会社で乳癌検診の費用を全額負担する事にしました。

乳癌検診については、超音波検診(エコー)とマンモグラフィーがあり、それぞれの特性に合わせた受診が必要です。

超音波検診(エコー)
乳腺が発達している「高濃度乳房」の方に有効で、被曝の心配がありません。
マンモグラフィー
乳腺が脂肪に変わった乳房に有効で、石灰化などの初期症状の発見に優れています。

乳腺が脂肪に変わる割合や速度は個人差が有る為、一概に年齢で検査方法を切り替える訳にもいきません。
その為、30代の方については、超音波検診とマンモグラフィーを毎年、交代で受診する制度にする予定です。
40代になると、マンモグラフィーについては協会けんぽから補助が出ますが、超音波検診については出ない為、そちらは会社で負担致します。

健康状態の「可視化」と品質管理

Spelldataの事業は、Webサイトに代表されるオンラインサービスの性能や可用性等の「可視化」と、その改善、品質維持です。
よくお客様からは、「ITシステムの医師みたいですね」と言われます。
システムのボトルネックを見つけて直すように、身体の不調も早期に見つけて直す事が重要です。

私達は、プロフェッショナルとしてお客様に高い品質を提供する為に、まずは自分達の身体の状態を正しく「可視化」します。
従業員一人ひとりが健康で長く活躍できる環境を作る事こそが、会社の持続的な成長に繋がると信じています。