株式会社Spelldata

子供に勉強を教える女性

高度な応用よりも、まずは基礎学力を固めよう

2025年1月26日
著者: 竹洞 陽一郎

「今の会社を変えたい」「新しい職種に挑戦したい」と考えるとき、多くの人はまず資格取得や専門知識の学習に目が向きがちです。
もちろん、資格を取ること自体は悪いことではありません。

しかし、実務の現場では、意外にも「基礎学力」こそが大きな武器になることをご存じでしょうか。
今回は、その理由と具体的な考え方についてご紹介します。

資格を取っても実務経験なしでは活かしにくい

たとえばIT業界に飛び込むために「ITパスポート」や「基本情報技術者」の資格を取るのは、一見有利に思えます。
とはいえ、免許を取ったばかりのドライバーが、翌日からプロの運転手として自由に働けるかというと、やはり不安があるでしょう。

短期間で詰め込んだ知識は、仕事の場面で活用し続けなければすぐに忘れてしまいます。

運転免許を持っていても、長年ハンドルを握っていないペーパードライバーが公道に出るのを怖がるように、資格取得後も実践しなければスキルは身につきません。
実務を回せるレベルになるには、現場での地道な経験が欠かせません。
医師や弁護士の国家試験でも、合格後に研修や実習を経ないと一人前にはなれないのと同じです。

転職の際に「資格を持っています」とアピールされる方もいますが、企業側はそれを過度には期待していません。
なぜなら、資格はあくまで「学習の一区切り」を証明するものに過ぎず、それだけでは実務の即戦力になりにくいからです。

企業が本当に見ているのは「基礎学力」

しっかりと採用試験を整備している企業ほど、適性検査だけでなく学力検査を重視しています。
なぜなら、たとえ前職でのスキルがあっても、企業文化や業務フローが異なれば、そのまま通用するとは限らないからです。
特に、未経験で応募する場合には、その人の性格と基礎学力が大きな決定要因となります。

企業が期待しているのは、新しい環境に早く適応し、自社の業務をスムーズに覚えていける能力。
そのためには、基礎的な国語力・英語力・数学的思考力が大きくものを言います。
基礎学力がしっかりしている人は、新しい知識の吸収も早く、柔軟に対応できると見なされるのです。

あなたはお子さんの勉強をどこまで教えられますか?

自分の基礎学力を振り返るうえで、もしお子さんがいる方なら「何年生まで教えられるか」を考えてみるとわかりやすいでしょう。
小学校高学年、あるいは中学生レベルの国語、数学や英語をしっかり説明できるでしょうか?

もちろん、「教える力」には個人差がありますし、一概にそれだけで判断できるわけではありません。
しかし、社会で特に必要とされる、国語、数学、英語は、最低でも中学レベル、できれば高校レベルまでしっかり押さえておけば、実は業務でも大いに役立ちます。
科目によって、高校どころか、中学レベルも危ういという方は多いのではないでしょうか?

まとめ:基礎力を固めた上で、新たなステージへ

転職やスキルアップを考えるなら、まずは自分の基礎学力を鍛え直すことが大切です。
国語・英語・数学の中学レベルを復習するだけでも、論理的な思考力やコミュニケーション力が大きく変わってきます。

Spelldataでは、採用のプロセスで、適性検査と学力検査があります。
学力検査で見ているのは、基礎学力です。
その理由は、応募された方の基礎能力と適応力があるかどうかを見るためです。

もちろん、実務経験や資格も役に立つ要素です。
しかし、「土台となる基礎力」があればこそ、新しい知識や技術がスムーズに身につき、職場でも即戦力として成長しやすいのです。

「リスキリング」とは華やかな技術や知識を身につける事だけではありません。
社会で生き抜く「土台」を整えることから始めてみませんか。